2016年8・9月号






キイチゴで天然酵母パン



いつも「おかしなパン」ばかりではな
く今回は身近にあるキイチゴや桑の
実で酵母を起こし「天然酵母パン」を
焼いてみました。
まずパン酵母を作るために、キイチ
ゴや桑の実、畑のイチゴなどのベリ
ーを両手にいっぱい摘んできます。



酵母エキスを作る

お湯に砂糖を大さじ一杯ほど溶かし、
再沸騰させ砂糖水を作ります。
清潔なビンに摘んできたままのベリ
ーを入れ、冷ました砂糖水を注ぎ、
きっちりふたをして室内の暖かいと
ころに、逆に真夏は涼しいところに
置きます。



25〜28度くらいが調子いいようです。
毎日一回ビンをゆすって発酵を促し、
シュワシュワ〜と泡が出てくるように
なったらフタを外しガス抜きします。
これを3〜5日くらい繰り返します。
泡が落ちつき、液がにごってきたら
ザルで漉し、さらに手で最後の一滴
まで絞りとると酵母エキスの出来上
がり。これを酵母作りに使います。
1か月くらい冷蔵保存できます。



酵母を作る
  (五日目で出来上がり)

1日目…酵母エキス5cc+小麦全粒
粉75gをよく混ぜ、清潔なビンに入れ
てからぬれフキンをかぶせ暖かいと
ころに8時間置いたのち、ビンのフタ
をして冷蔵庫で一晩休ませる。
2日目〜…室温に戻した一日目の酵
母と酵母エキス50tをよく混ぜたとこ
ろへ全粒粉75gを加え良く練り、一日
目と同じように発酵させる。
3〜5日目…酵母エキス50t+前日
の酵母45g+全粒粉60g+中力17g
+塩0.75g(ひとつまみ)
毎回余る元種ではじめのうちはピタ
パンやパンケーキなどを焼きますが、
3日目くらいからだんだん酵母が安
定してくるので、パン生地を低温長
時間発酵する方法で焼いてみます。



酵母つなぎ



6日目からは前日の元種20gに酵母
エキス50〜55ccを加え、さらに全粒
粉60g+中力粉17g+塩0.75gを入れ
て良く練り元種と同じ方法で発酵さ
せます。
雑菌が入らないよう清潔な器具やフ
キンを使うなど気をつければ、冷蔵
して1、2か月くらいは使えます。
パンの膨らみ方が弱くなったり、酸
味が強くなれば、使い切ってしまい、
新しく酵母を起こします。
(※参考「cimaiのずっしり天然酵母
パンともっちりイーストパン」)




土鍋(小ぶりな炊飯用)
でパンを焼く




酵母…230g
小麦全粒粉100g+強力粉150g
水160cc+塩小さじ1杯
前日に材料を混ぜて(こねない)ぴっ
ちりフタのできる容器に入れて冷蔵
しておきます。
翌日この低温発酵したパン生地を
冷蔵庫から出して室温に戻したら、
粉を振った練り台にあけ、形を整え
てオーブンシートをひいた土鍋にそ
っといれます。
やわらかく手につきやすいので粉を
振って、手早く行います。
2次発酵は約1時間。
倍くらいにふくらんだらたっぷり霧を
吹き土鍋のフタをしたまま240度の
オーブンで45分焼きます。
ツヤ良く、小麦の甘みが引き立つ自
家製天然酵母パン、今日もおいしく
焼けました。



この、こねない長時間低温発酵のパ
ンは世間では今ちょっとしたブーム。
オーブンや土鍋がなくても焼ける方
法がいろいろあるようです。
そして私が今回酵母作りに使用した
のは佐渡・水渡田産の小麦全粒粉。
ハーブショップ「ベリーズ」で購入しま
した。



    


  

佐渡情報

2013 S*Life all right reserved.