げんまる つれづれ 綴り



暦も残すところ後一枚になり、
気ぜわしい師走の足音が聞こえてきた。
早くも一年の締めくくりの時期。
今年はどんな年だったかなと思いを巡らす。
概ね平穏無事に過ごせた一年だったが、
いつになく自分を含め家族の健康と親の老い
を意識せざるをえない一年であった。
特に、親の老いについては、頭では解って
いたつもりの現実が近づいていると実感し、
気が滅入りそうにもなったが、とはいえ今は
まだ人の手を借りずとも生活してくれている
ことを考えれば、実に有り難いことである。
老いたその背をみるたび、一年一年が、いや
一日一日がますます大事になってくるなぁと
しみじみ思う。
よし!大晦日は少しでも長く一緒に過ごせる
よう願いながら、年越しそばを食べよう!
本当は自家製のそば粉で手打ちがいいけど、
それは来年の課題にしよう♪
年越しそばには色々な意味合いがあるから
心して食べねばのぅ。

年越しそばの起源は江戸時代で、その諸説は
色々ある。
まず、そばは細くて長い。その姿に家運や
寿命を延ばしたいという願いを結びつけた。
また、そばはうどん等に比べて切れやすい。
なので、旧年の労苦や災厄をきれいに切り
捨てて新しい年を迎えることを願い、縁切り
そば・年切りそばともいう。借金を打ち切る
意味もあり、借銭切り・勘定そばとする説も
あり、この場合は必ず残さずに食べなければ
いけないという。いやー実に面白い!
さらに、そばが五臓を清める食べ物と考えら
れていたこともあり、健康の縁起を担ぐのに
最適とされた。また、金銀細工師が散らかっ
た金粉を集めるために使っていたのがそば粉
で、そこから金を集める縁起物・金運を呼ぶ
という意味合いが生まれ、新年の金運向上の
為に食される様になったという説、等々…。
まだまだ他にもあるが、いずれにせよ、江戸
時代の庶民のささやかな願いと遊び心から
生まれた習慣が年越しそばなのだ。 

師走の慌ただしさが過ぎ、人それぞれ色んな
思いをもって年の瀬を迎える。毎年平穏無事
に過ごせれば一番だが、そうもいかないのが
人生。良い年もあれば、そうでない年もある。
ゆく年の思いや、くる年への願いをこめて
年越しそば食べんかや♪

良いお年を…。


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