2018年4・5月号



































げんまる
つれづれ 綴り




野山の雪も解け、
万物が躍動し、心身ともに蘇る春が、
ようやく、ようやく、やってきた。
待っとったちゃーー、春ーー!
と叫びたくなる。

一月末、日本列島を襲った寒波の影響で、
佐渡はかつて経験のない大断水に見舞われた。
凍結に、漏水に、断水と三拍子揃ってしまった
今年の冬。くわえて近年ない大雪で、
連日雪かきとなりゃ、うんざりにもなる。
雪はもういらん!
身も心も疲弊し、痩せる思いの冬だった。
とはいえ、実際に痩せたかというと…
ちゃーんと、しっかり冬太りしていた。
確かに冬は農作業もなく、明らかに活動量が
減るうえに、即エネルギーとなるたんぱく質や
脂質を含む肉食がどうしても多くなるから、
当然の結果、ではある。
しかしながら待ちに待った春!
脂肪や老廃物を溜め込んだ冬の体から春の体へ
スムーズにチャージしたいよナ〜。
となりゃ、山菜、食べんきゃ!

春一番に顔をだすふきのとうやたらの芽など、
山野に自生して食べられる植物を山菜と呼ぶ。
本来は栽培されないもの、それゆえに特有の
苦みや香りが強く、春の体に必要な植物だ。
春の山菜には抗酸化力の高いポリフェノール群
が豊富に含まれている。
昔から「春には苦みを盛れ」といわれる。
実はこの苦みにこそ、冬から春の体に変わる
メカニズムをスムーズにする働きがあるのだ。
冬眠から目覚めた熊が一番初めに口にするのが
ふきのとうといわれているのも、ふきのとうの
苦みを体内に取り入れることで、眠っていた体
を目覚めさせるためなのだろう。
苦みや香りを含んだ春の山菜を上手に取り入れ、
冬の間に体内に溜まった老廃物や脂肪を
排出せねば。上手に体内の熱を取り除くことは、
春先の疲れやだるさを取り去り、やがて訪れる
暑い夏を、元気に乗り切る体を作ってくれる
はずだ。

とはいえ、
くれぐれも「とりすぎ」
にはご注意を。
何事もほどほどが肝心ですから。




  

佐渡情報

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