2019年10・11月号


オーダーメイド家具作家 
ラッセル ジョケラさん







祖父も私もクリスマスツリー


1963年に、アメリカのカリフォルニア州、サリナス
という所で生まれました。
母は佐世保出身の日本人、父はフィンランド系ア
メリカ人です。
父は学校の教師をしていました。
フィンランドからアメリカに移住してきた祖父母は、
農業やクリスマスツリーのモミの木を育てたりして
いました。
私も十五年間この小さなクリスマスツリーを作って
います(笑)。
シアトルのカレッジで芸術学と英語学を専攻してい
ました。その後シアトルの日系会社で、インテリア
デザインと住宅施工の仕事をしていく中で、より木
工のことを深めたくて住宅内装や木製の船づくり、
オーダーメイド家具、美術館とオフィスのインテリア
を手がけました。



日本の人と文化に感動


母の住む日本には何度か来ていました。母はち
ょっと面白い人で、スターバックスよりも早く、福
岡で初めてシアトルスタイルのエスプレッソコーヒ
ーを出していました。
親戚の人や色々な人と会い、アメリカと違う文化
に触れて感動し、三十二歳の時に日本に移り住
みました。
福岡では母の手伝いをしていたのですが、店舗
を作る内装会社と知り合いになり、工場を借りて
仕事をしました。
2000年、家具デザイナーさんの紹介により「協同
組合 ウッドワーク」の仕事をするため新潟の上
越市に移りました。
そこで最初の三年間、腕利きの職人たちと杉の
間伐材で家具を作りました。
日本の職人魂に触れながら共同で作業できたこ
とはかけがえのない経験となりました。
上越では自分の工房を持っていたので、オーダ
ーメイド家具の仕事の合間に、十七年間ほど毎
年展示会を開いていました。




五感と心を研ぎ澄ます


長野のあるイベントで今のパートナーと知り合い、
それが縁で2017年に彼女の故郷である佐渡に
移り住みました。
山が好きでキャンプをしたり海に行ったりします
が、佐渡は本当に自然環境がフレッシュで綺麗。
今は地元の工房を借りて製作しています。
佐渡では少しずつ口コミで注文が来ています。
島内でのネットワークも色々な縁で広がって、
知り合いも増えました。
9月にはアミューズメント佐渡で展示会を開きます。
展示会は佐渡をイメージして作った作品もあって、
これは佐渡産のアテビで鬼太鼓のバチをモチー
フにした椅子です。





オーダーメイドの仕事をするにあたっては、お客
様のニーズと家の雰囲気に合う材料を選び、五
感と心をを研ぎ澄まして自然素材の良さを活かす
ことを最も大切にしています。
自然を大事にしながら仕事をしています。
これからは佐渡と、私のルーツである北欧とを折
衷させた作品作りや、島内で活動するアーティス
トや職人とのコラボレーションなど、楽しく面白い
仕事をしていきたいですね。















木工家具展示会「北欧から吹く風」

2019年9月21(土)〜23日(月祝)
10:00〜18:00
(最終日は17:00まで)
アミューズメント佐渡 1階展示室


お問い合わせ
080-9983-1466(ラッセル)
Email:r.jokela@gmail.com


  

佐渡情報

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