2019年6・7月号




佐渡ジオパーク認定ガイド 

阿部 研三さん






大分発 愛媛経由 佐渡着


大分県竹田氏の出身、
1975年生まれです。
高校卒業後、一浪して愛媛県松山市
の大学に入り、卒業してからは松山市
の臨時職員として発掘作業に携わっ
ていました。
愛媛にいた時に参加していた太鼓グ
ループで鼓童を知り、佐渡に来てメン
バーになりました。
鼓童には2014年までいて、辞めてから
一年はこれといったこともせずにいま
したが、手持ちの資金が尽きそうにな
ったので(笑)、島のパン屋さんの工場
で働くことになりました。




佐渡を学び伝えたい


鼓童にいた時は殆ど島外に出てばか
りいたので、実際島で働くようになって、
佐渡のことを全く知らないということを
痛感しました。
そこで詳しく佐渡を学べる場はないか
と、ジオパーク市民講座の中級講座に
参加し、一ヶ月ほど島のことや地質の
ことを勉強しました。
準ガイドの資格を取って、ある一定の
条件をクリアすると認定ガイドになれ
ると聞いたので、せっかくなら学んだこ
とを人に伝えられたら良いなと。
その方が自分も吸収できる量が多い
かなと、認定ガイドの資格を取りました。
それ以前、観光には興味がありました
が、地質のことなどにはあまり興味が
ありませんでした。
大学時代に歴史を専攻していたので、
昔からのものや遺構とかは好きでした。
ジオパークは地質と人の生活との繋が
りを学べるということで、地球と歴史を
掘り下げることができるので面白いで
すね。




ジオパークとは


ジオパークとは、ジオ(大地・地球)とパ
ーク(公園)を合体させた言葉です。
地域資源を保護・保全しながら活用すこ
と。つまり、自然を大切にして教育に活
かしたり観光客を受け入れながら、持
続可能な地域の活性化を図るというこ
とですね。
佐渡は全体がジオパークで、十のエリア
に分けられています。
(ジオパークマップ参照)。
珍しい地質や地形だけでなく、例えば南
佐渡の宿根木海岸では横井戸や塩田、
造船所と石切場の跡があり、人びとが
地形や地質を活かして暮らしていたこと
が分ります。





詳細は
https://sado-geopark.com/ をチェック!



実際のガイドにあたっては説明の分り
易さはもちろん、お客様のご予定があ
るものですから、時間内にきっちり終え
なくてはなりません。
これが結構厳しくて(笑)。
お客様の質問には出来るだけ答えら
れるようにしていますが、あまりにも専
門的な地質のことなど答えられないこ
ともあって、勉強しなくてはと思います。
お客様は島外だけでなく、島内からも
いらっしゃいます。
今まで何気なく見ていたものが、ガイド
の説明でかつての生活が蘇る面白さを
味わっていただければと思います。
認定ガイドは現在三十人ぐらいでしょう
か。六十代から七十代の人が多いよう
ですね。
皆さん仕事を持っていたりするので、シ
フトを組むのが大変です。




関心は高まっている。


地元の方にジオパークを理解していた
だくのに時間がかかったようですが、こ
の二、三年で大分認知され協力してい
ただけるようになりました。
例えば小木の沢崎では、昔から海岸を
利用したノリ畑があり、ジオパークとし
て貴重な資産となっているのですが、
最近では地元の人が使われていなかっ
た歩道を草刈りしてくださったり、ガイド
を受け入れて説明してくださったりと、ジ
オパークへの関心は少しずつ高まって
いるように思います。
佐渡は古い写真で見たような風景や生
活を、今でも垣間見ることができる面白
さがあります。
もっと多くの人にジオパークへを体験し
てもらいたいですね。
両津港には世界遺産、佐渡農業遺産、
ジオパークの幟が置いてあります。
これからは佐渡がどこにどのような価値
を置いているか、ということを認識して、
三者の関連付けが必要になるなと思い
ます。これは個人的な願望ですが、佐
渡ジオパークが盛り上がってガイドとい
う職で食べていければ良いなと(笑)。
何となく、こういうガイドはボランティ
ア、という感じなので難しいですかねぇ
(笑)。





お問い合わせ

佐渡ジオパーク推進協議会
952-8501
新潟県佐渡市両津湊198番地
(佐渡島開発総合センター2階)

Tel.0259-27-2162
Fax.0259-58-7357

  

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