三年三月九十九夜焼ける


佐渡の島が生まれても、長い間人間は住まなかった。そのため樹木は鬱蒼(うっそう)と茂り、猛獣や毒蛇の島であった。
ある時、人間がこの島に漂着したが、どうしても上陸することができないので、この大森林へ火をつけた。
そして、その火は、三年三月九十九夜焼けつづけた。
それから、人間が住むことができるようになった。

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