坑道探検

やわらぎ



背後の岩盤の縞模様が立合(鉱脈)である。
白い石英脈(セキエイミャク)の中に自然金、
銀や銅の硫化物が固まり不思議な縞模様を描く。
金銀を多量に含む黒い縞が太く、
くっきりと浮かぶ富鉱帯の前で、
間歩開きの祝いが始まったところである。
間歩の稼行を負った山師と採掘現場を取り仕切る金児(カナコ)が見守るなか、
棚の上では、江戸時代から佐渡金山に伝わる独得の神事芸能、
「やわらぎ」が演じられている。
「やわらぎ」は、山の神の心を和らげるとともに、
鉱脈が軟らかくなることを祈り、
手堀りによる採掘が容易で安全に行われ、
間歩の大盛が続くようにという金穿大工達の願いが込められている。

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