情報 2009年7月25日
エスライフ 09年8・9月号

地元出身で佐渡の工芸品を東京で紹介する仕事人

阿讃坊薫さんをご紹介します。





今の仕事をするきっかけは?

近所には、三浦小平二窯、伊藤赤水窯があり祖母は工芸品が好きで、
佐渡の陶芸を使い、こたつには裂き織りカバーと、身近には多くの工芸品がありました。
おばあちゃん子だった私はその影響が大きかったと思います。

日本の中で佐渡の竹は有名なの?

佐渡の竹笊は丈夫なので、プロに愛用されていますし、竹細工の精巧な技は、他県では中々見られません。
また、佐渡独特の風土はしなやかでコシの強い良質の竹を育てます。
なんと陸上競技の棒高跳びのポールは、グラスファイバーが普及するまでは、世界の選手達が、
佐渡産の竹を競って求めたくらいなんです。同じ風土で育ったのに竹は優秀です(笑)

佐渡のどのような工芸品が都会で好まれますか?

使い勝手のいい形の竹ざるや、色々な大きさのカゴ、裂き織りの布、陶芸はシンプルで使いやすい物が、
雑貨好きな方達では、インテリアに欠かせないアイテムとして人気です。





野菜の水切りとして使うザルですが、使い勝手のいいかごやざるは身の回りの物を簡単に
収納できかわいいインテリアとしても使われます。




モダンな物、日本の工芸品を多く見て、佐渡の手仕事に求めるものはなに?

昔『もっともローカルなものが、もっともインターナショナルだ!』と言った
方がいますが、本当にそうだなと思います。
新しい都市にはない、伝統から受継がれた手仕事は、先人の知恵が詰まっており、健やかで、個性的です。
海外からも注目されています。
なので、新しい物を作るのではなく、佐渡の昔からある手仕事の良い所を活かし
今の暮らしに使える商品を作ってもらいたいと思います。

佐渡への思いは?

先月佐渡に、今の生活に使える物をと、竹細工のオリジナル商品を企画しお願いして来ました。
サンプルが出来上がり、凄いなぁとしみじみ。
ただ、作り手は皆高齢で、この素晴らしい技術はこれからどうなるのかと・・・。
故郷佐渡で作った商品を沢山の人に広めたいです。
そして、若い作り手が増えてくれたらいいなと思います。
仕事を終えて十年ぶりに大野亀に行き、リフレッシュ!





佐渡での仕事が多くなり佐渡に帰る機会が増えたらうれしいですね。

阿讃坊 薫 (あさんぼう・かおる)
相川出身
オリジナルショップのスタッフを経て、
日本の手仕事研究会佐伯屋を立ち上げる。
日本の伝統工芸の販売、オリジナル商品企画、制作まで幅広い。





お問合せ
Mail: saekiya@oboe.ocn.ne.jp


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