金鉱石が小判になるまで

小判所で鋳造





焼金法(ヤキキンホウ)で高純度に製錬によって分離された灰吹銀は、
純銀に近いが、佐渡金山の筋金にはまだ銀が30〜40%前後、
合金の形で含まれる。
金銀の配合率の厳格な小判をつくるには、
これをいったん純金にする必要があり、
この工程を焼金とか塩焼と呼んだ。
焼金とは、筋金に含まれている銀分を塩と反応させて、
水に溶ける塩化銀に変え、
水で洗い出し、金の純度を上げる方法である。
焼金の工程は、
筋金をまず砕金床で熔解し、
摺石(スリイシ)で摺って粉にする。
この粉を生塩とよく混ぜ、
土器にいれて周囲から焼く。
焼上がったものを搗き(ツキ)砕き、
水と湯で徹底的に揉み洗う。
結果的に純度99.5%程度の金粒が得られた。
これが揉金(タメキン)である。

次へ

TOP